募集株式の発行(増資)

募集株式の発行(増資)とは、株式会社が資金調達のため、新たに株式を発行し出資を募ることをいいます。
そして、出資金を資本金や準備金に組み入れ、資本金の額が増加した場合、または減少した場合にも変更登記をしなければなりません。
ただし、発行しようとする募集株式の数は、発行可能株式総数の範囲内でなければなりません
募集株式の発行(増資)の方法には大きく分けて、株主割当第三者割当の2種類があります。

株主割当

一定の日における既存の株主に対して、その有する株数の数に応じて新株式の割当を受ける権利を与える方法で行う募集株式の発行のことをいいます。

第三者割当

株主割当以外の方法で、新株式の割当を受ける権利を与える方法で行う募集株式の発行のことをいいます。
株主に新株式の割当を受ける権利を与えても、各株主の所有株式の割合に応じて新株式を発行するのでなければ株主割当とはなりません

増資の手続きの流れ

株主割当

1募集事項の決定

2株主への通知

3申込みをしようとする者に対する通知・申込み

4出資の履行・払込み

5増資の登記申請

6登記完了(登記申請から1~2週間後)

第三者割当増資

1募集事項の決定

2-1募集株式の通知・申込み→2-2申込者に対する割当・通知

または2株式総数引受け契約を締結

3出資の履行・払込み

4増資の登記申請

5登記完了(登記申請から1~2週間後)

募集事項の決定

募集株式の発行にあたって発行する株式の内容等の具体的な事項を決定します。

募集事項決定機関

公開会社

株主割当  取締役会
第三者割当 原則  取締役会
有利発行 原則  株主総会特別決議
例外  株主特別決議により取締役会に委任することができる

 

非公開会社

株主割当 原則  株主総会特別決議
例外  定款に定めることにより、取締役または取締役会に募集事項の決定を委任することができる
第三者割当 原則  株主総会特別決議
例外  株主総会の特別決議により、取締役または取締役会に募集事項の決定を委任することができる

 

募集事項として決定すべき内容

第三者割当

①募集株式の数(種類株式発行会社にあっては、募集株式の種類及び数)
→新しく発行する株式の数です。

②募集株式の払込金額又はその算定方法
→募集株式1株と引換えに払い込む金銭又は給付を受ける金銭以外の財産の価額です。

③金銭以外の財産を出の目的とするときは、その旨並びに当該財産の内容及び価額
→金銭以外の現物出資をする場合に決める必要があります。

④金銭の払込み又は現物出資財産の給付の期日又はその期間
→募集株式を引受ける場合は、この期日又は期間の間に出資金の払込若しくは財産の給付を行います。

⑤株式を発行するときは、増加する資本金及び資本準備金に関する事項
→払込又は給付を受けた額の2分の1を超えない額は、資本準備金として資本金に計上しないことができます。
  なお、自己株式の交付のみを行う場合は、資本金の額は増加しませんので、この事項の決議は不要です。

株主割当

上記①~⑤の他

⑥株主に対し、申込をすることにより募集株式の割当てを受ける権利を与える旨
→割当てを受ける株主は、その有する株式の数に応じて募集株式の割当てを受ける権利を得ます。
    また、割当てを受ける株式の数に1株未満の端数があるときは、その端数は切り捨てます。

⑦募集株式の引受けの申込みの期日

出資の履行

Ⅰ 金銭の出資

金銭を出資する募集株式の引受人は、払込期日又は払込期間内に、株式会社が定めた銀行等の払込みの取扱場所において、それぞれの払込金額を払い込まなければなりません。

Ⅱ 現物出資

金銭以外の財産を出資すべき募集株式の引受人は、払込期日又は払込期間内にそれぞれの払込金額相当する当該財産を会社に引き渡さなければなりません。現物出資の場合、会社は当該現物出資財産の価額が相当であるかを調査させるため、裁判所に対し、検査役選任の申し立てをしなければなりません。ただし、次の場合には、検査役の調査を省略できます。

a.少数株式の特例

募集株式の引受人に割り当てる株式の総数が、発行済株式総数の10分の1以下である場合
 (複数の現物出資者がいる場合は、すべての現物出資者に割り当てる株式の合計数)

b.少額財産の特例

現物出資財産について定められた価額の総額が、500万円を超えない場合
 (複数の現物出資財産がある場合は、その価額の総額で計算する)

c.市場価格のある有価証券の特例

市場価格のある有価証券について定められた価額が、当該価額決定日における最終市場価格(決定日に取引がない場合等においては、その後最初にされた売買取引の成立価格)又は、公開買付け等に係る契約における価格のうちいずれか高い価額である場合

d.弁護士等の証明がある場合の特例

現物出資財産について定められた価額が相当であることについて、弁護士、弁護士法人、公認会計士、監査法人、税理士、税理士法人の証明(現物出資財産が不動産の場合は、さらに不動産鑑定士の鑑定評価)を受けた場合

e.金銭債権の特例

現物出資財産が会社に対する弁済期が到来している金銭債権であって、定められた当該金銭債権の価額が、負債の帳簿価額を超えない場合

登記必要書類

お客様にご用意いただく書類

・定款
・株主名簿
・資本金が振り込まれた会社名義の通帳のコピー
・現物出資財産がある場合は、その詳細が分かる資料
・会社実印

当事務所で作成する書類


当事務所にご依頼頂ければ、登記に関係する書類はすべて当事務所で作成致します。

・株主総会議事録
・取締役会議事録又は取締役の決定書
・株主リスト
・払込証明書
・資本金の額の計上を証する書面
・募集株式の引き受けを証する書面
・総数引受契約書
・登記用委任状

 

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